皆様こんにちは!
アイ・ペアーズ株式会社「mamo社長」こと伊藤衛です。
先日2月25日に最終回を迎えた『王様戦隊キングオージャー』ですが、最終回までの流れは本当に凄かったですね…。ネットニュースでも盛り上がり振りが大きな話題となっていました。
スーパー戦隊シリーズのみならず、日本映像史に残るような凄い作品として世間でも物凄いバズり方でしたが、あの素晴らしい映像を沢山の人に観ていただけて、作品に関わった我々としても大変嬉しく思います。
今回は最終回記念として、本作『王様戦隊キングオージャー』と弊社の関わりについて、簡単にまとめておきたいと思います。
まずそもそものスタートですが、弊社は前作『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』でリアルタイムモーションキャプチャー担当としてスーパー戦隊シリーズの制作に初めて携わり、その流れで次作キングオージャーにおいてもLive合成担当として続投することになりました。
以前にも書いておりますが、最初のキックオフミーティングは当方が北海道出張に行っていた2022年の8月で、登別温泉のホテルからリモートで上堀内佳寿也パイロット監督やメインスタッフの皆様ご挨拶させていただいたことを、ついこの間のことのように思い出します。
その後クランクイン前の準備が開始し、それから放映開始に至るまで、上堀内監督や東映バーチャルプロダクション部、東映特撮研究所といった東映スタッフの皆様、ソニーPCL様、BlackFlame様、ORENDA WORLD様、日本映像クリエイティブ様といった関係各社の皆様と歩調を合わせながら試行錯誤と実験を繰り返し、放映開始を迎えることになりました。
このフェーズの苦労は上堀内監督が書いてくださっているので、ぜひ下記記事を合わせてお読みください。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2402/25/news039.html
弊社側の体制としては、本作の弊社プロジェクトリーダーである田中克典取締役(Live合成/アセットチームディレクター)を中心に、トウフ国のアセット制作や技術検証を担当したクリエイター陣と、1年間のLive合成撮影においてUnrealEngineのアセット運用を現場で担当したLive合成/アセットオペレーション班に分かれて対応を行っておりました。
と言っても撮影が始まってからは、アセットを修正したり追加したりといったクリエイティブ作業もオペレーション側で担当しておりましたので、弊社はそもそも小所帯ですし、その線引きはかなりなくなっておりました。
この辺りのお話は4月10日に発売される「王様戦隊キングオージャー バーチャルプロダクションガイド」において、弊社の田中ディレクター、寺尾ディレクター、大塚UE(UnrealEngine)オペレーターがインタビューで詳しく語っておりますので、ぜひお読みいただければ幸いです。
なお、上記画像には弊社メンバー(田中、寺尾、矢島、大塚、藤澤)の他、ORENDA WORLD様のお二人と、当時は別途Ultimatte合成オペレーターとして参加していた現弊社所属の花山が写っています。
ここで、各話にクレジットされていた弊社メンバーをクレジット順に簡単に解説させていただきます。
プロデューサー
伊藤 衛(全体責任者、自社広報統括)
ディレクター
田中 克典(社内プロジェクトリーダー、アセット制作/UE運用/Live合成ディレクション)
安居 顯太朗(UE運用ディレクション、第38話「もっふんといっしょ~アイドルver~」MV制作)
寺尾 昂祐(社内UEテクニカル責任者、アセット制作/UE運用/Live合成ディレクション)
UEオペレーター
佐藤 直哉【なヲタ】(プログラミング)
矢島 由梨奈(アセット制作/UEオペレーション)
大塚 伊織(アセット制作/UEオペレーション)
藤澤 みゆ(アセット制作/UEオペレーション、自社広報担当)
デザイナー
戸川 優里(アセットデザイン)
江田 弥生(アセットデザイン/CGモデリング)
UE制作
星野 昇平(提携クリエイター)
fumi(提携クリエイター)
勝田 雄貴(提携クリエイター)
MV制作(第38話のみ)
曽根 貴了(「もっふんといっしょ~アイドルver~」MV制作)
そして「ドンブラザーズ」の桃井タロウではありませんが(笑)、実は弊社のスタッフ陣と「キングオージャー」には他にも様々な縁がありました。その筆頭が、本作のシリーズ脚本家である高野水登先生と弊社スタッフ陣との学生時代からの縁になります。
グループ会社や提携クリエイターを含む弊社メンバーは役員と従業員で約30名ほどおりますが、実はその約半数が日芸こと日本大学芸術学部出身でして、上記にクレジットされている弊社の役員・社員合計9名中、田中、安居、寺尾、佐藤、矢島、曽根と実に6名が日芸出身者となります。
その中でも、寺尾と矢島は演劇学科で高野先生の後輩に当たりまして、特に矢島に至っては直接の先輩後輩の間柄となりますので、「キングオージャー」のシリーズ脚本家がスタッフ間に公表された時にとても喜んでいたことが印象に残っています。
下記の二枚はクランクアップ時に撮影されたものですが、そんな先輩後輩の強い絆がうかがえて、見ているこちらも笑顔になってしまいます。
※上記2枚は高野先生の掲載許可をいただいております。
楽しそうと言えば、やはりクランクアップ時に上堀内監督にお願いして撮っていただいたツーショットの自分がメチャメチャ楽しそうなので、こちらも監督の許可をいただいて掲載させていただきます。
「キングオージャー」への対応で弊社スタッフが自分を含めて一番重要視していたことは、いかにして監督の望む画を出来るだけ迅速に準備するかという点でしたが、その意味では今回弊社の田中ディレクターは上堀内監督に弟子入りさせていただいたようなものだと思っておりました。
監督からも折に触れては「アイ・ペアーズの皆さんと働くのはお世辞抜きに本当に楽しい」と仰っていただいておりましたので、その期待に応えるべく、会社を挙げて本作品への注力を最優先させた一年でした。それがこんな凄い作品に結実して、こんなに嬉しいことはありません。
他の方もSNSで書いていらっしゃいますが、クランクアップ時の監督のご挨拶は本当に感動しました! 弊社のスタッフ陣はみんな号泣してましたし…。これらの画像はその直後なので、このような表情になっているのもむべなるかな、です。
最後にもう一枚、自分が大好きなドゥーガ役を演じられていた名優森岡豊さんとのツーショットをSNSでも公開させていただきましたが、改めて掲載しておきます(掲載許可をいただいております)。
自分はクランクイン時から何度もスタジオに撮影見学に行っておりまして、そこで見たドゥーガの謹厳さと、私服に着替えられたあとの森岡さん本人のカッコ良さに惚れ込んでしまい(ギャップ萌え)、それをSNSでつぶやいていたら森岡さん本人に見つかってしまったという次第です(笑)。
ただ、その後のドゥーガの活躍振りを観た方は、自分の意見に同意してくださるかと思います! かっこいいですね、ホント!! 49話のボシマールとの別れのシーン観ましたか!? 泣ける…。ちなみに、そのシーンに自分を含む弊社のクレジットがタイミング良く載っておりますので、良かったらチェックしてみてください(笑)。
真面目な話、スタジオで見る森岡さんは若手の役者さんに囲まれて渋い演技でシーンを引っ張る姿が印象的で、若者クリエイターを率いている自分と同じ立場で同年代の方が頑張っていらっしゃるのを見て、勇気づけられる思いがしました。
そんな中、初めて実際にご挨拶をした際に「戦友のような」と仰っていただきまして、あ、同じ思いで居てくださったのだな、ととても感動しました。「おっさんズ打ち上げ」楽しみにしております!
そんなこんなで、本作『王様戦隊キングオージャー』は弊社にとっても、自分個人にとっても、人生の誇りとなるような作品になりました。これからも多くの方に観ていただけることを祈りつつ、本稿の筆を擱かせていただきます。
ではまた、次回の社長ブログをお楽しみに!
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