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ぶくろのいぶくろ その1

ぶくろのいぶくろ その1

池袋西口。
B級グルメのるつぼ。
料理店が通勤ラッシュのように
ひしめきあっている。

ここまでたくさんの料理屋が軒を連ねると、
どこに入ればよいかわからなくなる。

ふらふらと迷っていると小さな道と道の角に
北京料理をみつけた。

「新珍味」

店先には手書きのメニュー。
日替わりサービス。
豚肉ともやし
と書いてある。

店内に入ってみる。
ニンニクと香ばしい調味料の匂いがする。
店は角にあるせいか、妙に不格好だ。
カウンターと店の間取りがアンバランスで
広い場所があったり、通りにくい狭い場所があったりする。

日替わりを注文。

っと、まっかな火柱が天井まであがる。
カウンターのその向こうはすぐ厨房。
どこかであったことあるかな?というなぜか懐かしい顔立ちの
中国人が鍋を忙しそうに振っていた。

パシッ、ポコッ、スパッ!
面白いように手際がいい。
具材が踊るように料理になってゆく。

本日の日替わり
本日の日替わり

一口食べてみる。
おお、なかなかうまい。
絶妙。
ぷりっぷりで
しゃっきしゃき。

そうか、店のご主人は、サッカーの岡崎選手に似てるんだ。

どうりで絶妙だと思った。
また来よう。

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